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酒さ(赤ら顔)

 

 

 

【酒さとは】

酒さとは、発赤や毛細血管拡張による赤ら顔の状態が顔や頭皮に持続的に見られることを言います。酒さの原因ははっきりとは判明されておらず、遺伝的要因もあると考えられています。辛いものやアルコール、カフェインの多量摂取や、寒暖差の多い環境下で長時間過ごしたり、紫外線を多く浴びるなど、毛細血管拡張を促進するようなことが酒さを悪化する原因となります。

 

 

【酒さの症状】

酒さの症状は、段階別に分けられます。初期段階は頬や鼻などに赤みが見られます。症状が進行すると毛穴部分の盛り上がりや赤ニキビのような赤い発疹が生じます。酒さは白ニキビが見られず赤ニキビのみであることが特徴です。そして、鼻の赤ニキビの発疹が集まり毛穴が広がってニキビ跡の状態のようになったり、皮膚の赤みや発疹以外にも皮膚のほてりを感じたり、軽い痛みを感じたりすることもあります。

 

 

【酒さの治療】

酒さは、塗り薬や内服薬、レーザー治療などで治療を行います。塗り薬は、2022年に日本でも承認を受けたメトロニダゾール、内服薬はニキビに準じた抗菌薬を使用します。またレーザー治療には、赤血球の成分であるヘモグロビンに反応するVビームレーザーを用います。

 

【Vビームレーザーによる治療】

Vビームは、本来血管腫の治療機器のとして保険で認められているレーザーですが、健康な皮膚へのダメージは抑えながら治療したい部分のみ症状を改善していくため、最近では美容目的で用いられるケースも増えています。加齢に伴うシミにはメラニン色素に向けてレーザーを照射することでシミを薄くしますし、赤みを持つ皮膚の治療には血管内のヘモグロビンがレーザー熱を吸収することで血管が破壊され赤色が目立ちにくくなります。酒さ治療の場合は、毛細血管拡張の減少・縮小をさせて赤みを抑えることができます。

酒さ治療の場合はレーザーを弱めに広めに打ちます。レーザー照射中は痛みを伴うことがありますので必要に応じて麻酔クリームを使用することもあります。治療後数時間から2日くらいまではレーザー照射部位に赤みやヒリヒリとした痛みが見られることもありますが、1~2週間程度で落ち着いてきます。Vビームレーザーは、血管腫や酒さなど皮膚疾患の治療を目的とした場合は保険が適用となりますが、美容目的の場合は保険適用外となります。

 

 

【酒さの生活指導】

毛細血管拡張を招く辛い物やカフェイン、アルコール類の摂取を控えることや精神的ストレスを抱えないことが大切です。また紫外線も悪化の原因となるため対策を行うこと、洗いすぎないようにすることで乾燥を防ぐなど普段からのスキンケアが予防となります。

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